赤ちゃんのでべそは臍ヘルニアかもしれない?我が子のでべそ手術で分かったこと!
2018/07/11
赤ちゃんのでべそは臍ヘルニアかもしれない?
我が子のでべそ手術で分かったこと!
『臍(さい)ヘルニア』とはいわゆる『でべそ』の事です。
泣いている我が子をあやそうとしたら、おへそがぽっこりと飛び出した『でべそ』状態・・・
『でべそ』を見つけて、「ずっとこのままだったらどうしよう・・」「破裂しそう・・・」と不安になってしまうママは多いようです。
実際に、我が子も『臍ヘルニア(でべそ)』だったので、その不安はとても良く分かります。
我が子の実体験も交えながら、赤ちゃんの臍ヘルニア(でべそ)の原因や治し方、適切な対処法、手術の必要性についてなど、詳しくご紹介していきたいと思います。
臍(さい)ヘルニア(でべそ)とは?
臍ヘルニアとは、いわゆる『でべそ』のことで、本来凹んでいるはずのおへそが出ている状態のことを言います。
臍ヘルニアを初めて見たときには、ビックリすると同時に、とても不安になってしまうかもしれませんが、生後間もない赤ちゃんの5〜10人に1人の割合で見られる症状であり、赤ちゃんには良くあることなので、この段階では特に心配することはありません。
痛みも伴わないことが多く、ほとんどが外観上の問題だけですが、まずは、小児科で診察を受けてみることをオススメします。
また、乳幼児健診などで指摘されることも多いようです。
単に『でべそ』と言っても、
皮膚だけが飛び出している『臍突出症(へそとっしゅつしょう)』と、腸が飛び出している『臍ヘルニア』に分かれます。
赤ちゃんの『でべそ』はそのほとんどが『臍ヘルニア』と言われています。
臍ヘルニア(でべそ)の原因は?
赤ちゃんのおへそが通常よりも大きく膨らんでいる場合に、臍ヘルニアが疑われます。
おへその奥の部分には、『臍輪(さいりん)』という、内臓が出てこないように押さえておく部分があります。
生まれてすぐの赤ちゃんへその緒を切ると、徐々にへその緒が縮んでいき、通常はへその緒が取れると臍輪も小さくなっていきます。
しかし、でべその場合には臍輪が閉じず、閉じる前に泣いたりする事で腹圧がかかると、へそが縮む過程でお腹の筋肉がくっつかず臍輪から腸などが飛び出して、でべそになります。
これは、おへその周りの筋肉が未発達であるために起きる現象です。
大きさにも個人差はありますが、ピンポン玉くらいの大きさにまでパンパンに膨らむこともあります。
↑ちなみに我が子はピンポン玉大の破裂しそうなくらい大きな“でべそ”でした。
昔から言われてきた『出産時のへその緒の切り方が悪いとでべそになる』という説には、確かな根拠はないそうです。
↑これ実際に、義母に言われた記憶があります。
臍ヘルニア(でべそ)は放っておいても大丈夫?
あまりに大きく膨らんでいると、危険がないのか心配になりますよね。
実際に、我が子の“でべそ君”を見ながら、ずっとこのままなのかな・・・と心配で不安でした。
臍ヘルニアは、触れると柔らかくグジュグジュとした感触で、押し込むと元に戻りますが、腹圧がかかることで再び腸が押され飛び出してしまうのです。
生後4ヶ月頃までは、泣いたりしてお腹に力が入るたびに“でべそ”が膨らみ、抑えるとぐちゅぐちゅといった音がします。
↑実際に押してみましたが、なんとも不思議な感覚でしたが、本人いたって普通で痛がる様子もありませんでした。
このような状態が繰り返されると心配になりますが、弾けたり破けたりはしませんので心配はいりません。
しかし、でべそ部分が赤くなっているなどの症状がある場合
(飛び出しているので、知らないうちに赤ちゃんが触って赤くなることもあります。)には、かかりつけの小児科でも構いませんので、医療機関を受診するようにして下さい。
臍ヘルニア(でべそ)は自然に治る?
臍ヘルニアは、寝返りやハイハイができるようになると赤ちゃんの腹筋が発達し、それに伴って次第に小さくなっていきます。
臍ヘルニアの赤ちゃんのほとんどは、1歳から2歳までにおよそ90%は何も治療をしなくても自然に治癒します。
そのため、病院を受診しても経過観察となるケースが多く、成長や発達に影響を及ぼすことはまずありません。
しかし、自然治癒しないこともありますし、治癒したとしても皮膚のたるみが生じて“でべそ”のような状態になってしまうこともあります。
1歳を過ぎても完治しない場合には、手術で正常な状態に戻すことも可能です。
しかし、2〜3歳で治ることもありますし、そのままにしていても健康上問題がない場合が一般的なため、外科的治療のタイミングについては小児科の先生と相談して時期を決めるケースが多いようです。
息子の場合も、2歳までには自然に治る事が多いので、様子を見ていきましょうと言われました。
臍ヘルニア(でべそ)の治療
昔は、5円玉やビー玉をガーゼで包んだものをでべそに当て、上から絆創膏を貼ると治ると言われていましたが、赤ちゃんの皮膚はかぶれやすくデリケートなため、現在では推奨されていません。
蒸れて細菌が繁殖し、湿疹の原因になってしまったりすることもあるためです。
しかし、小児科などの医療機関では早い段階から専用のスポンジとテープを使用して治療を行うことがあります。
スポンジ圧迫法
これは、名前通り“スポンジでおへそを圧迫しテープでとめて固定”する方法です。
腸が飛び出してくることを防ぐと同時に、腸が出ていなくても“でべそ”のように見える“皮膚のたるみ”を防ぐというものです。
この圧迫法は、始める時期が早ければ早いほど治癒までの時間が短くなると言われています。
生後2ヶ月ごろから始めると、だいたい3ヶ月程度で治療できると同時に皮膚のたるみを防ぐため、治療後も綺麗なおへそになると傾向があります。
圧迫方法は、医療機関ごとに多少の違いはありますが、基本的には同じやり方です。
《圧迫法の行い方》
- でべそより少し大きめのスポンジ又は、綿球(ガーゼを丸めて綿球のようにしてもOK)と、医療用テープ(サージカルテープなど)、防水フィルム(綿球がすべて覆える大きさのもの)を準備します。
- まず、おへそと周辺を清潔にし、でべそを指で、押し込みます。
- その上から、準備していたスポンジ又は、綿球をおへそが飛び出さないようにのせて、その上から医療用テープをはり、飛び出さないように固定します。
- 更にその上から、防水フィルムをスポンジやテープすべてを覆うようにして貼ってください。
- 後は、普通に生活してOKです。子供が痒がったりする場合には、医療用テープでの固定を辞めて、直接防水フィルムで固定してあげると、多少は痒みが軽減すると思います。ただし、固定力は少し落ちるので、上手に貼って固定してくださいね。(ちなみに息子は、医療用テープなしの方でも飛び出さず固定できていました。)
これは、自宅でも簡単に出来る方法ですが、皮膚トラブルなどが起こる場合もありますので、一度かかりつけの小児科などで相談の上に行った方が良いと思います。
息子の場合は、大きめの綿球で圧迫していました。
テープ被れはなるべく避けたかったので、綿球の上から直接防水フィルムを貼っていました。
お風呂に入っても、大体1週間は剥がれてくることもなく、何も付けていないかのように普通に生活できていたので、
剥がれかけたり、汚れたら外して、お風呂で擦らず洗ってあげてから、新しいものに交換していました。
また、臍ヘルニアには、飛び出した腸がお腹に戻りやすくなる『腹ばい』の姿勢が効果的だと言われています。
首のすわっていない赤ちゃんを腹ばいにさせる場合には、顔を横向きにして、赤ちゃんから目を離さないように注意してから行ってください。
腹圧がかかりすぎるのを防ぐという点では、便秘の予防も効果的ですので、日頃からお腹のマッサージなど早めに対処してあげると良いと思います。
臍ヘルニア(でべそ)の手術
圧迫法をしても治らない、または圧迫法を行わずに経過観察を行い、2歳までに症状が治まらない場合には、手術を勧められることがあります。
ただ、『就学前の子供のでべそは自然に治る可能性があるので、それまで待ってからでないと手術はしない』ことが一般的な方針のようです。
息子君は、2歳半まで経過観察しましたが、小さくはなったものの凹まず・・・
『幼稚園に入学する前に綺麗にしてあげたい』という気持ちと、本人も気になって触って引っ張ったりしていたので、手術を決めました。
臍ヘルニアは、赤ちゃんにはよくあることで、命に関わることではありません。
そこまで難しい手術ではないそうですが、手術には変わりありません。
臍ヘルニア手術をするのか、もう少し経過を見るのかなど、担当の先生と手術について具体的に、リスクなども含めてよく話し合うことが大切です。
次のページでは、息子の臍ヘルニア手術完了までの体験をご紹介します!
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